こんにちは、こまてぃです。
はじめての実習って緊張しますよね。ガチガチになって、いつもはできることができなくなってしまいがち。
事前に頭の中でシミュレーションしておく方が安心ですよね。
担当を紹介されてまず最初に行うのが、「カルテからの情報収集」です。メモるだけだから思っていたら、大変なことになることもあります。
よくある失敗例は以下のとおり。

カルテ情報はメモるだけと思っていたら、膨大な量になってしまった

記録を整理するのに時間がかかってしまった
今回は、カルテからの情報収集をスムーズに行うポイントをお伝えいたします。
カルテ情報収集時に失敗してしまう理由は?
学生や新人の間は、カルテからとるべき情報のポイントや優先度がわかなくて当然です。
- カルテ情報の収集自体を目的にしてしまうから
- 先輩のレポートに引っ張られて、項目重視で情報をとってしまうから
実習時はレポートの完成がゴールになりがち。まずは情報収集の目的を明確にすることからはじめましょう。
情報収集の本来の目的
情報収集の本来の目的は以下の通りです。
実際の臨床では、情報に優先度(濃淡、鮮度、流れなど)があることを理解していただきたいです。
カルテ情報では、1つめのリスク・医学的管理と2つめの最終ゴールの確認が重要になります。それぞれの具体的な情報収集内容について確認していきましょう。
◎リスク管理のための情報収集
生活期は状態が安定していることが多いですが、リスク管理は必須です。医学的な情報は、リスク管理上必ず押さえるようにしましょう。
医学的情報の具体的項目
- 現病歴
- 既往歴・合併症・手術歴
- 服薬情報
- 血液・画像データなど
但し、介護領域では医学的情報が曖昧なことが多いです。特に既往歴や検査データはないこともしばしばあります。医師、看護師など他部門情報もしっかりとりましょう。
- 介護領域では詳細な医学的情報がなかったり、曖昧なことが多いです。
- 既往歴や検査データはないことも・・・。看護師など他部門情報もしっかりとりましょう。
◎最終ゴールを予測するため
医療では予後予測を重視していますが、介護領域では利用申請にたる経過を確認し、最終ゴールを明確にしましょう。施設事業所によって名称は違いますが、およそ以下の書類があると思います。
- 利用申請書
- 相談記録
- 居宅介護支援計画書(ケアプラン)
最終ゴールを予測するための具体的情報の項目
利用申請書と相談員記録からは、以下の情報を確認しておきましょう。
- 要介護度
- 申請理由、これまでの経過
- サービス利用歴
- 家族関係
- 経済状況
- 在宅生活時のADL(直近のもの)
- 入所直前のADL状況
- 家屋状況
※これらの情報により、およその課題設定ができます。詳細が分からない場合もあります。
居宅ケアプランがある場合は以下の項目をチェックです
- 使用サービス
- 日課、週課
- 解決すべき課題
特に在宅生活中の週間スケジュール(第5表)はチェック。
どのような生活パターンなのかイメージしやすくなります。
情報を統合した利用者像の例
〇歳代、女性、介護度〇 疾患は◎、▲、◇
現在車いすの自走は可能、移乗は見守り~軽介助が必要なレベル。
経過は、2か月前に◎発症。A病院で入院加療され、在宅復帰に不安があり入所申請となる
発症前のADLレベルは、自立~見守りで移動は杖歩行。
これまでは独居。週〇回デイサービス利用。近所にすむ娘家族が日頃から見守っている。
本人家族は以前のように自分の家で暮らしたいと願っている
このような場合、
- ⇒家族のマンパワーはどれだけ期待できるか?
- ⇒環境設定で在宅可能なレベルまでもっていけるか?
を念頭に身体機能評価とプラン作成に流れることになるでしょう。
まとめ
情報収集のポイントは、①リスク管理と②ゴール設定(課題設定)を意識することです。
特に、家で生活するイメージをつくるために、
- 希望するADLと現状との差を理解する
- 家族背景(マンパワーの程度)と社会資源の受け入れ状況を把握する
ことが重要になります。
いかがでしたか?少しでもカルテ情報の収集がスムーズにして、利用者さんを支援してください!
カルテ情報が収集できたら、第二段階「他部門からの情報収集」も確認ください。
それでは!
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